こんにちは、みるまの(@_mirumano_)です。
最近テレワーク・リモートワーク率が高まってくる中で
「シンクライアント」という言葉です。
すでにシンクライアントを導入されている企業もあると思いますが、
一方で早急に導入の対応が必要になっている企業もあると思います。
しかし、
「シンクライアントがそもそもどんなものかわからない」
「メリットもあるはずだけど、デメリットもあるでしょ・・・」
という方の為に、この記事では次のようなことを解説しています。
この記事の内容
◆そもそもシンクライアントとは?
◆シンクライアント導入によるメリット3つ
◆シンクライアント導入によるデメリット3つ
そもそもシンクライアントとは?
シンクライアントとは、
クライアント端末では限られた処理しか行わず、
データの管理や、アプリの実行などほどんどの処理を
サーバー側で行う仕組みのことを言います。
普通のPCであれば、端末上にデータを保存したり、
アプリケーションを実行したりします。
(こういった一般的なPCをファットクライアントと言います)
しかしシンクライアントでは、
こういったデータの保管や、アプリケーションの実行を
端末上ではなく、端末とは別のところ、
サーバー側で行うことが可能になるのです。
まだパッとしないかもしれませんが、そういった人は、
「複数のPCの処理を一つのサーバーで中央集権化している」
というイメージを持っておくといいでしょう。
豆知識:シンクライアントの誕生は1990年代半ば
最近急上昇ワードのシンクライアントですが、
技術の観点で見ると1990年代半ばからすでに確立されていました。
そして、2010年ごろから企業への導入が始まっているため、
それなりに規模感のある企業には既に導入されています。
しかし、コロナウイルスの影響もあり、
これまで導入の必要がなかった企業についても、
早急な対応が必要になっている為、
再度シンクライアントブームがきている状況だと言えます。
シンクライアントを導入することのメリットは?
では、シンクライアントを導入することにより、
以下のようなメリットが得られます。
<シンクライアント導入のメリット>
①セキュリティ
②アクセス性
③管理工数削減
シンクライアント導入メリット①セキュリティ
シンクライアントを使用することにより、
あらゆる処理を中央集権化したサーバー上で行うことになります。
これによって、セキュリティ面でもメリットを出すことができます。
基本的にファットクライアント(通常のPC)であれば、
端末上にあらゆるデータを保管することになます。
しかし、シンクライアントを導入すれば、
必要な時だけ、サーバー上にログインし、
そうでないときは、サーバーと端末を切り離すことになります。
つまり、業務を行なっていないときは、
端末をなんの情報も入っていない空っぽの箱にできるのです。
これにより、端末から機密情報や個人情報が漏洩するのを防ぐことができます。
シンクライアント導入のメリット②アクセス性
シンクライアントを導入すると、
アクセス性の観点から見てもメリットを出すことができます。
シンクライアント導入後のユーザーの使用端末は空っぽの箱になります。
これにより、これまで自分用のPCに置いていたデータなどは、
サーバー上に保管されることになる為、
別端末からでのアクセスが可能になります。
これまでデスクトップで行なっていた作業を、
在宅ワークなどを理由にノートパソコンで行いたいときにも、
シンクライアントを導入していれば、
問題なくできるというメリットが生まれます。
シンクライアント導入のメリット③管理工数削減
シンクライアントは端末ごとにサーバーが存在しない為、
サーバーの管理対象が少なくなる、つまり管理工数が削減するという
メリットもあります。
PCの調子が悪いという問題に対して、
ファットクライアントであれば、
端末そのものの問題を解消しなければなりません。
不調が出たPCが1台であれば特にメリットはないのですが、
多数のPCに不調が起こった場合、PCの管理に大きな工数がかかります。
その点、シンクライアントであれば、
複数のPCに不調が出た場合、
中央集権化しているサーバーの不調であることが多い為
原因の確定から、修復までの管理工数を削減できるというメリットが生まれます。
シンクライアントを導入のデメリットは?
シンクライアントによってメリットが出る一方で
もちろんデメリットも存在します。
<シンクライアント導入のデメリット>
①サーバーへの負担
②中央集権化によるリスク
③ネットワークの必然性
シンクライアント導入のデメリット①サーバーへの負担
シンクライアントは方式によっても異なるのですが、
基本的に中央集権化したサーバーが全ての処理を行うことになります。
これは、通常のシステムだと、個々の端末が頑張っていた処理を
スペックの高い一つのサーバーで処理するということです。
つまり個々の要求処理がサーバーのスペックを超えた際に
作業スピードが落ちてしまうというデメリットが出てきます。
よくあるのが、ログインが集中するタイミングで、
サーバーのキャパを超えてしまい、
全く処理が進まないなどの現象です。
シンクライアントを導入する際には、
しっかりとこのデメリットを認識した上で、
必要スペックにあったサーバーを選択する必要があります。
シンクライアント導入のデメリット②中央集権化によるリスク
サーバーの中央集権化により、
管理工数が削減できるというメリットを紹介しましたが、
これはデメリットにもなり得ます。
サーバーに問題が発生すると
シンクライアント方式を利用している全ての端末にも影響後及ぶことになります。
大企業になればなるほど、使用端末の数も多くなる為、
受ける被害が大きくなります。
シンクライアント導入することにより、
こういったデメリットがあるということも理解しておかなければなりません。
シンクライアント導入のデメリット③ネットワークの必然性
ユーザー端末とサーバーを繋いでいるのは、ネットワークです。
逆に言えばシンクライアントではユーザー端末は
サーバーとつながっていなければ、単なる空っぽの箱になってしまいます。
つまりシンクライアント導入により、
ネットワークの必然性が出てきます。
社内作業が多く、ネットワーク環境も充実しているのであれば、
これは大きな問題にはなりませんが、
営業などで外回りが多い方は、モバイルルーターなどを使用しなければ、
端末上でできる作業というのがかなり制限されます。
モバイルルーター等の支給するとなると、
コスト面でのデメリットが生まれますので、
事前にメリットとデメリットを把握した上で、
導入の要否を検討する必要があります。
まとめ:シンクライアント導入のメリット・デメリット
いかがだったでしょうか?
最後に簡単にまとめておきたいと思います。
そもそもそもシンクライアントとは?
→クライアント端末では限られた処理しか行わず、
データの管理や、アプリの実行などほどんどの処理を
サーバー側で行う仕組みのことを言います。
シンクライアント導入のメリット
①セキュリティ
②アクセス性
③管理工数削減
シンクライアント導入のデメリット
①サーバーへの負担
②中央集権化によるリスク
③ネットワークの必然性
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